フォーカルジストニアの原因と治療法、リハビリについて。ピアニストやギタリストは注意
フォーカル・ジストニア、あまり聞き慣れない言葉だと思います。
局所性ジストニアとも呼ばれます。
RADWIMPSのドラム山口智史さんもこの病気に掛かっている事を告白し、無期限休養となりました。
音楽家や楽器演奏家に多い病気ですが、世間一般ではあまり知られていないようです。
今回はフォーカル・ジストニアについて
- フォーカル・ジストニアってどんな病気?
- フォーカル・ジストニアの原因はなに?
- フォーカル・ジストニアの治療法について
- フォーカル・ジストニアのリハビリ方法について
フォーカル・ジストニアってどんな病気なの?
フォーカル・ジストニア(局所性ジストニア)とは脳や神経系統の障害によって筋肉が収縮したり固くなり、自分の意思どうりに手指を動かせなくなる病気です。
筋肉の収縮は持続的であったり不随意的に起こることがあり、症状は人それぞれです。
コブクロの小渕健太郎さんや氣志團のドラム、白鳥雪之丞さん、世界的なキーボーディストのキース・エマーソンもこの病気に掛かりました。
フォーカル・ジストニアの原因はなに?
一定の期間、時間内に同じような動作を繰り返す事が原因と考えられています。
このため、指先の細かい運動を継続的に行うピアニストやギタリストなどの音楽家や楽器演奏家に多い病気です。
木管楽器の演奏家は口の筋肉が思い通り動かせなくなくなるなど、手指に限定された病気ではありません。
日常の生活には支障がないことも多く同じ手指を使う動作でも箸を持ったり、文字を書いたりといった楽器演奏に無関係の動きをする場合には症状が出ない人もいます。
フォーカル・ジストニアの治療法について
基本的に脳や神経、筋肉の疾患を扱う神経内科で治療することが多いですが症状によっては精神科、心療内科、脳神経外科、整形外科などで治療することもあります。
比較的、症例数が少ない為、ジストニアについて充分な知識や経験を持っている医師に相談する方が良いでしょう。
頭部のCTやMRI、脳波、筋電図、血液検査などを行った後、専門の医師によって治療法が決まります。
神経伝達物質における不均衡を修正する為の薬物療法やボトックスを症状のある部位の筋肉に注射するボツリヌス療法によって緩和することが出来ます。
これらの治療法でも改善が見られない場合は外科的な治療やストレスコントロールなどによって改善する場合もあります。
フォーカル・ジストニアのリハビリ方法について
まず病状のある部位の運動感覚の再構築が必要とされ、問題を引き起きしている楽器から離れ、症状の出ている部位をリラックスして動かせるようになることから始まります。
長年の演奏経験で反復的に無意識に動かしていた箇所を意識的に自分の思った通りに動かす訓練によって脳内に自分の手指を動かすイメージを再構築させる事が必要になります。
長い間、自分に定着していた技術を一から身体に覚え込ませるようなものなので精神的にも肉体的にも思った以上に大変な作業になりますが、
ちゃんとリハビリによって克服している演奏家もいますので根気よく継続することが重要になります。
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